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ドイツ医療倫理学の最前線 -人格の生と人間の死

ドイツ医療倫理学の最前線 -人格の生と人間の死
著者:ミヒャエル・クヴァンテ(Michael Quante)
訳者:高田純(監訳)、盛永審一郎、長島隆、村松聡、後藤弘志
2014年 12月刊行
定価:本体5,500円+税
ISBN:978-4-905208-02-0
出版社:リベルタス出版

ミヒャエル・クヴァンテは現代ドイツの生命倫理学(生命医療倫理学)の分野における、今、注目の研究者である。数多くの著作があるが、本著はその 集大成として出版された。
生命倫理学においては、「人間の尊厳」とその「生命の価値」との関係がしばしば論点になるが、その場合「人格」が重要な役割を果たし、生命と人格 の関係がクローズアップされる。
いつから人間の生命は始まり、その人生の価値はどこにあり、いかに死を迎えるかという問題は、これらの生命の発生と発達の過程全体において、人格 の同一性がいかに貫かれるかという問題と密接に関連する。
生命の存続と人格の時間的同一性の関係をめぐっては、一方で両者の連続性を主張する立場と、他方で両者の分離を主張する立場が対立している。その 中で著者はバランスの取れた解釈によって両者の立場の一面性を克服しようとしている。ここに本著の最大の特徴がある。
生命倫理学はアングロサクソン圏で発達した分野であり、多くの場合、功利主義を思想的基盤としているが、ドイツにおいては伝統的なドイツ観念論の 立場と関係が問題とならざるを得ない。この点で、著者はヘーゲル研究者としてドイツ観念論を踏まえながらも、現代の諸議論や社会的背景に対して広 い視野をもって、説得的な考察を試みている。
多数の論点を含む緻密な論稿であるが、専門家以外の読者をも対象とした叙述になっている。
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